COLOMUN
はじめに
私石原 真が、日々の業務に関しての内容や、常々思っていること
常々じゃないにしても思ったこと(笑)を掲載していきます。
私は物書きではありませんのでつたない文章で、読みにくい部分が多いと思いますが
どうぞよろしくお願いします。
「建築家として、もっとも、うれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って、
そこでいい生活がおこなわれているのを見ることである。
日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき、家の中に明るい灯がついて、
一家の楽しそうな生活が感ぜられるとしたら、それが建築家にとっては、
もっともうれしいときなのではあるまいか。
家をつくることによって、そこに新しい人生、新しい充実した生活がいとなまれるということ、
商店ならば新しい繁栄が期待される、そういったものを、建築の上に芸術的に
反映させるのが、私は設計の仕事だと思う。
つまり計算では出てこないような人間の生活とか、そこに住む人の心理というものを、
寸法によってあらわすのが、設計というものであって、設計が、単なる製図
ではないというのは、このことである。 」
日本屈指の建築家、吉村順三さんの言葉です。今は亡き御方ですが、どちらかというと
住宅をメインに設計された方です。
建築に携わる自分としても、とてもすばらしく思う方のお一人です。
住宅や店舗を建築するにあたり、いろいろな建築家、設計者、施工者が頑張ってみえます。
自分もそのなかの一人なのですが、このように思いを明快にコトバで表わすことがきて、
実務に反映できるかたは、意外と数少ないとおもいます。難しいようで単純、
単純なようで難しいことであって、しかし、このような自分のなかに吸収したコトバは、
かならず実務に反映してくるものだと思い、信じて日々の頂いたお仕事を頑張っております。
「居心地をデザインする」と当社の業務内容をうたっておるのですが、(居心地)という、
非常に抽象的な、モヤッとした、でも、ほっこりするような言葉が日本語にあります。
英語や、その他の言語にはなかなか存在しない言葉だそうです。
私のなかで、(i-go-ko-chi)という言葉は、住宅であれば、まさに日本語でいう
居心地(ほっこり、まったり)であって、店舗であれば
(たのしい、やすらぎ、きもちいい)、事務所であれば(きもちよく仕事する)などなど。
とてもあやふやな言葉なんですが、たしかに(居心地)は建築のなかで存在すると思います。
例えば、旅館で温泉に入りたいのとホテルでリゾートとの違いであったり、
プロポーズをしたいレストランか、腹ペコのときにいきたい食堂の違いであったり。
どちらが良い、悪いの問題ではなく、計算ではでてこないようなところに、
それぞれの(居心地)が存在し、それを間取りであったり、広さであったり、
天井高さであったり、素材であったり、色であったり、家具であったりを突き詰めて
いくことが使命であり、設計であると思っております。
その一方で、建築という作業は現場で行うものであって、自分はもともと大工であります。
当社で施工する物件のみ、当社で設計図を描きます。
居心地を追求するあまり、無駄に手間を掛けてしまうような建築はあまり好きでは
ありません。
各、職人さんが無駄に手間を掛けるということは、無駄に、コストもあがってしまうことも
多いです。
そして、場合によっては、その無駄を省いたところにこそ居心地が存在するかもしれません。
その、無駄か、無駄でないかの一線は、(居心地のよさ=耐久性)にも
ゆだねられる場合もあります。
次回は(居心地=耐久性≠俗に言う耐久性)にもしっかり触れていきたいと思います。

