13.金物(素材)について
住む人と一緒に育つ素材を取り入れることを大切にしています。普段、手に触れる収納の取手、コンセントプレート、屋外の雨樋も塩ビ製ではなく金属製です。ただし、金属であればなんでも良いわけではありません。 金属の中でもいろいろな種類があり、その特性を理解したうえで計画します。
ステンレスは硬く、錆びにくい反面、いつまでもきれいすぎてしまうこともあります。ですから、ステンレスは室内の雰囲気を壊さないように慎重に使います。室内の生活に近い場所にある金物は真鍮がおすすめです。真鍮は柔らかい金属ですが、程よくエイジングして使えば使うほど味わいを出してくれます。
素材としては金属だけでなく、木はもちろんのこと、鉄や石や、陶器や皮革も良いと思います。
大切なのは適材適所。完成直後はもちろんのこと、数十年後をイメージしながら、金物(素材)のひとつひとつをご提案します。