2.基礎工事
建物すべての重さを支えるのが基礎です。屋根の重さは小屋梁(こやはり)に伝わり、柱を通って土台に載ります。そして、土台に載ったすべての重さを基礎が支えます。ですから、丈夫な基礎を作らなければなりません。
基礎は頑丈な鉄筋コンクリート製です。転圧をしながら砕石を敷き、その上にコンクリートの基礎を作ります。基礎が載る砕石(割栗石)も重要です。砕石には摩擦力を利用し、重さを分散する効果があります。
さらに「ベタ基礎」にすることで、建物の安定性と防湿効果が得られます。ベタ基礎とは建物の床版一面を鉄筋コンクリートでつくり、大きな面で家の重みを支える基礎構造のことです。構造上、耐震性、防湿性、防蟻性にも優れています。
その床版の厚さは150mmとし、内部の鉄筋はD-13mmでピッチは200mmです。立上りの基礎巾は150mmで、土台と緊結するアンカーボルトは多めに入れます。一般的な木造住宅の基礎設計よりも強度を重視した工法です。
柱には土台から「引き抜く力(引抜き力)」と「押し付ける力(せん断力)」がかかります。安全に長く住める家を作るためには、この2つの力を計算した上で、ホールダウン金物はどの位置が適切なのか?ビスは何本までなら、柱の強度に影響が出ないのか?など、さまざまな要素を考慮し構造計算(許容応力度計算)を行っています。ここまで念入りに設計施工する理由は、やはり、建物を地震や台風から守り耐久性の長い家を作るためなのです。