21.ウッドデッキについて

ウッドデッキという言葉のイメージで希望される方が多いです。住む方々の暮らし方を具体的に考え、必要に応じて最適なデッキを計画します。ウッドデッキの計画であれば材料の選定は2種類に分けて考えます。

とにかく永く維持し、タフに使っていこうとするのであれば、耐久性の高いセランガンバツゥなど南洋材のハードウッドを提案します。重く硬く傷にも強い素材です。導管が細かいので水を含みがたい性質があり腐朽菌の繁殖が困難で腐りにくい性質があります。施工も難しく材料費もかかりますが、無塗装で数十年メンテナンス要らずで使えそうです。

もう一つは国産の桧材です。お値打ちで入手もしやすく、節もある「枝虫材」を提案します。

木の成長の段階で、枯枝からカミキリムシの幼虫が侵入し樹皮あたりを食べた跡のある材料です。強度的にも問題なくただ食した跡があるだけなので、虫が出てくることはありません。桧材のウッドデッキの場合は、ほどほどのメンテナンスをしながら有効に使い、強度的に不安を覚える(15年ほどでしょうか)寿命がきたら、潔くつくり替えます。

一番タフなのはコンクリートでつくるモルタルテラスです。ウッドデッキはどちらかというと室内よりのものですが、モルタルテラスは庭よりのものになります。気楽にガシガシ使えますが、コンクリートの性質上、熱を蓄えやすいです。夏場の日射の照り返しなどに対する配慮が必要なので、大きな軒下や植栽も併せて計画していきます。

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